SAS SQL サブクエリ

【SAS】サブクエリについて解説

投稿日:2023年10月15日 更新日:

今回はSQLのfrom句にサブクエリを使用した場合の動きについて、解説します。

[from句]

まずは通常のSQLプロシージャから。


/* サブクエリ(from句_1) */
data data1;
  Id1=1111; Id2=1111; Id3=1111;
    output;
  Id1=2222; Id2=2222; Id3=2222;
    output;
  Id1=3333; Id2=3333; Id3=3333;
    output;
run;


proc sql;
  select *
  from data1;
quit;
  • 正常にSQLプロシージャが実行される。

/* サブクエリ(from句_2) */
data data1;
  Id1=1111; Id2=1111; Id3=1111;
    output;
  Id1=2222; Id2=2222; Id3=2222;
    output;
  Id1=3333; Id2=3333; Id3=3333;
    output;
run;


proc sql;
  select *
  from (
    select *
    from data1
  )
quit;
  • from句にSQL文を埋め込める。(サブクエリ)
  • 正常にSQLプロシージャが実行される。

/* サブクエリ(from句_3) */
data data1;
  Id1=1111; Id2=1111; Id3=1111;
    output;
  Id1=2222; Id2=2222; Id3=2222;
    output;
  Id1=3333; Id2=3333; Id3=3333;
    output;
run;


proc sql;
  select a1.*
  from (
    select *
    from data1
  ) a1;
quit;
  • from句にSQL文を埋め込める。(サブクエリ)
  • サブクエリの抽出結果により、作成したテーブルをa1としている。
  • 正常にSQLプロシージャが実行される。

[select句]

まずは通常のSQLプロシージャから。


/* サブクエリ(from句_1) */
data data1;
  Id1=1111; Id2=1111; Id3=1111;
    output;
  Id1=2222; Id2=2222; Id3=2222;
    output;
  Id1=3333; Id2=3333; Id3=3333;
    output;
run;


proc sql;
  select *
  from data1;
quit;
  • 正常にSQLプロシージャが実行される。

/* サブクエリ(select句_2) */
data data1;
  Id1=1111; Id2=1111; Id3=1111;
    output;
  Id1=2222; Id2=2222; Id3=2222;
    output;
  Id1=3333; Id2=3333; Id3=3333;
    output;
run;


proc sql;
  select 
    Id1
    ,Id2
    ,(
      select Id3
      from data1
    )
  from data1;
quit;
  • select句にSQL文を埋め込める。(サブクエリ)
  • data1テーブルからId3のみを切り出し、小テーブルとしてから、Id1・Id2とくっつける。
  • select句でサブクエリを使う時は、サブクエリは1行ずつ返さないとエラーとなる。(今回は3行返している)

/* サブクエリ(select句_3) */
data data1;
  Id1=1111; Id2=1111; Id3=1111;
    output;
  Id1=2222; Id2=2222; Id3=2222;
    output;
  Id1=3333; Id2=3333; Id3=3333;
    output;
run;


proc sql;
  select 
    Id1
    ,Id2
    ,(
      select Id3
      from data1
      where Id3 = 1111
    )
  from data1;
quit;
  • select句にSQL文を埋め込める。(サブクエリ)
  • data1テーブルからId3のみを切り出し、小テーブルとしてから、Id1・Id2とくっつける。
  • select句でサブクエリを使う時は、サブクエリは1行ずつ返さないとエラーとなる。(今回は1行ずつ返しているため、成功)

[where句]


/* サブクエリ(where句_1) */
data data1;
  Id1=1111; Id2=1111; Id3=1111;
    output;
  Id1=2222; Id2=2222; Id3=2222;
    output;
  Id1=3333; Id2=3333; Id3=3333;
    output;
run;


proc sql;
  select *
  from data1
  where Id1 = 1111;
quit;
  • 正常にSQLプロシージャが実行される。(where句を用いたSQL文)

/* サブクエリ(where句_2) */
data data1;
  Id1=1111; Id2=1111; Id3=1111;
    output;
  Id1=2222; Id2=2222; Id3=2222;
    output;
  Id1=3333; Id2=3333; Id3=3333;
    output;
run;


proc sql;
  select *
  from data1
  where Id1 = (
                select Id1
                from data1
                where Id1=1111
  );
quit;
  • where句にSQL文を埋め込める。(サブクエリ)
  • data1テーブルからId1=1111のみを切り出し、小テーブルとしてから、where条件として扱う。
  • where=句でサブクエリを使う時は、サブクエリは1行返さないとエラーとなる。(今回は1行返しているため、成功)

/* サブクエリ(where句_3) */
data data1;
  Id1=1111; Id2=1111; Id3=1111;
    output;
  Id1=2222; Id2=2222; Id3=2222;
    output;
  Id1=3333; Id2=3333; Id3=3333;
    output;
run;


proc sql;
  select *
  from data1
  where Id1 = (
                select Id1
                from data1
  );
quit;
  • where句にSQL文を埋め込める。(サブクエリ)
  • data1テーブルからId1のみを切り出し、小テーブルとしてから、where条件として扱う。
  • where=句でサブクエリを使う時は、サブクエリは1行返さないとエラーとなる。(今回は3行返しているため、エラー)

/* サブクエリ(where句_4) */
data data1;
  Id1=1111; Id2=1111; Id3=1111;
    output;
  Id1=2222; Id2=2222; Id3=2222;
    output;
  Id1=3333; Id2=3333; Id3=3333;
    output;
run;


proc sql;
  select *
  from data1
  where Id1 IN (
                select Id1
                from data1
  );
quit;
  • where句にSQL文を埋め込める。(サブクエリ)
  • data1テーブルからId1のみを切り出し、小テーブルとしてから、where条件として扱う。
  • where in句でサブクエリを使う時は、サブクエリは複数行返しても正常に動く。
  • where in(1111, 2222, 3333)みたいな感じ。

-SAS, SQL, サブクエリ

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

関連記事

【SAS】DATASETSプロシージャを使ってデータセットを削除する。【DELETE】

今回はDATASETSプロシージャを使ってデータセットを削除する方法について解説します。  /* delete; */ data data1; id1=”1111″; id2=”1111″; …

【SAS】ATTRIBとRENAMEを同時に使うときの注意点

今回はATTRIBとRENAMEを同時に使うときに注意するべきポイントについて解説していきます。 SAS日付となっているid1をddMONyyyy形式にして、id4とするケースを仮定します。 結論:A …

【SAS】NODUPはソート時に全ての変数における重複を削除する

今回はNODUPについて解説します。 前回NODUPKEYについて解説しました。 【SAS】NODUPKEYはソート時に重複を削除する 今回のNODUPは前回の文法の亜種という感じです。 /*nodu …

【SAS】”nは本来使用できない文字を使用可能にする。

今回は”nについて解説します。(参考:Solved: what the ”  ‘n ” means? – SAS Support Commu …

【SAS】PROC PRINTTO LOGはログをファイルとして出力する。【NEW】

今回はPROC PRINTTO LOGについて解説します。 /* log_1 */ proc printto log = “/home/xxxxxxxxxx/sasuser.log” new; run …